機略戦記

Maneuver warfare

「より分断された、より中央集権的なインターネット」という可能性

"Web3"という言葉に代表されるようにインターネットがより非中央集権的になるという将来像がよく語られているが、むしろより中央集権的になる可能性だってあるのではないかと思っている。

具体的には、専制的な国々でインターネットへの検閲や遮断が進むと共に、民主的な国家でもフェイクニュースなどへの各国政府による規制が強まっていく可能性があると思う。

インターネットを遮断する国家が増えると共に、その中でやり取りされる情報がより統制されていく「分断された・より中央集権的なインターネット」という可能性について考えてみた。

不安定な世界

2022年2月に、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻がはじまった。本当に胸が痛む出来事でウクライナに一刻も早く平和な状態が戻ってくることを願っている。

残念な事に社会は全然平和ではない。ロシアによる軍事侵攻に限らず去年(2021年)のニュース一覧をざっと眺めただけで安全保障に関連してこれだけの事件があった。

  • 2021年アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件
  • 香港警察が国家安全保障法に基づいて50人以上の民主主義活動家を逮捕
  • ミャンマー軍が軍事クーデターで政権を掌握
  • ターリバーンがアフガニスタン全土を支配下に置いたと宣言

人間の「認識」をめぐる戦い

現代ロシアの軍事戦略 (ちくま新書) | 小泉悠 | 政治 | Kindleストア | Amazon

現代ロシアの軍事戦略という良書に『人間の「認識」をめぐる戦い』という概念が出てくる。

例えば、ある政変が民衆を圧政から開放する「革命」とみなされるのか、それとも違法な「クーデター」とみなされるのかによって、民衆や国際社会から得られる支持が全く違ったものになってくる。だから、それぞれの陣営は自らにとって好都合な「認識」が形成されるようにメディアやインターネット上で互いに工作活動を仕掛けるといった事を指す概念だ。

ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫) | 高木 徹 |本 | 通販 | Amazon

こうした活動は何もロシアに限ったものではない。嘘ではない情報の「見せ方」を工夫するといった合法的な手段でもこの戦いを有利に進める事ができる。少々古い本だがボスニア紛争における情報操作について書かれた「ドキュメント 戦争広告代理店」という本などが事例として興味深い。つまり、民主的な国家に暮らしていてもこういった戦いに巻き込まれざるを得ない面がある。

インターネットという戦場

認識をめぐる戦いといった概念を念頭におくとインターネットはまさに戦場だと言える。Webで読むニュースやSNSを流れる情報などは人々の認知を形成する上で大いに重要だし、TVなどの伝統的なメディアに比べれば身元を隠したまま都合の良い情報を流しやすいからだ。

手段は色々考えられるが「自らの陣営に都合が良いフェイクニュースを流す」といったものはその代表になるだろう。

良いか悪いかは別として、「インターネット上を流れる情報を統制したい」という動機が国家に生まれることは間違いない。

ハードな統制とソフトな統制

国家がインターネット上を流れる情報を統制したいと思った時、大きく分けて2つのアプローチがあり得ると思う。

一つは中国におけるグレートファイアーウォールのように検閲を行う仕組みを作ったり、ミャンマーのようにインターネット自体を遮断してしまう事だ。このような方法は「通信の秘密」や「表現の自由」といった人権を真っ向から抑圧するものだから民主主義国家には出来ない方法だと言えるだろう。こういうアプローチを仮に「ハードな方法」と呼ぶ事にする。

もう一つは、民主的な過程を経て作られた法律で、フェイクニュースを取り締まる責任をプラットフォーマー(つまりGAFAやその他SNSやメディア)に課す、という方法だろう。

法律には詳しくないが、現状でも発信したら違法になる情報というのは沢山ある(個人情報・名誉毀損にあたる情報・インサイダー・児童ポルノなど)。それにプロバイダ責任制限法のように情報を仲介する者に責任の一旦を担ってもらう法律はあるから、フェイクニュース規制のような立法も、法的に可能か不可能かで言ったら不可能ではないんだと思う。もちろん、技術的にも(限界はあるにせよ)不可能ではないだろう。

仮にこれを「ソフトな方法」と呼ぼう。

インターネットの分裂

上に想像したような方法で、それぞれの国家がインターネットへの統制を強めていったらどうなるだろうか。ハードな方法を取る国は、勢力圏外からの情報を遮断するだろうから、以下のようにインターネットは分裂していくのではないか。

  1. ソフトな統制を行いThe Internetへの接続が可能な多数の国
  2. ハードな統制を行いThe Internetへの接続が遮断された少数の国々
    • これらの国同士がインターネットを共有する動機も無いだろうから、これらの国々では1国家1インターネットになるのかも知れない。

良いか悪いか、望むか望まないかは別としてインターネットはより統制された、かつ分断された物になっていく可能性もあるのではないだろうか。

分断された・より中央集権的なWebで起きること

そうなった時、どんな事が起きるだろうか

続・GAFAの時代?

ソフトな方法では、SNSなどのプラットフォーマーの役割が非常に重要になってくる。

フェイクニュースの判定やフィルタリングは、技術的に不可能ではないにせよ高度な機械学習や人手によるオペレーションが必要な上に、直接的な収益にはつながらない。だから大きな企業にしか出来ない。

世界の安全保障が不安定な内は、これらのプラットフォーマーを保護したい動機が国家に生まれるのではないだろうか。だから独占禁止法によるGoogleの解体といった事は安全保障上実現されにくくなってくるのではないか。

情報統制に穴をあける技術の開発と対策

ロシアによるウクライナ侵攻では、ウクライナがサイバー攻撃を受けインターネットが不通になった。 そうした背景の中で衛星経由でのインターネット接続を提供するStarlinkの端末がウクライナに寄付されたというニュースがあった。

イーロン・マスク、ウクライナの要請に応じStarlink通信と端末提供 - Engadget 日本版

このように、個人が持ち運べる設備からダイレクトにインターネットに接続できる技術はハードな方法でインターネットを統制する国家において情報統制に穴をあける手段になりえるかも知れない。

衛星経由のインターネット接続でないにせよ、VPNやダークウェブは情報統制に穴をあける技術になりえる。当然、当局はこういった技術の規制を試みるだろうから穴をあける技術とそれを検出する技術のイタチごっこが起きるかも知れない。

実際に分断・中央集権に向かっているのか?

ここまで、主に想像でインターネットの可能性について考えてきたが実際のところどうなのか調べてみた。結論としては、そういう兆候はあった。

米国・英国・フランス・ドイツの状況

総務省が開催した「プラットフォームサービスに関する研究会」という会議に各国の規制状況が報告されているので、この資料を参考にした。

資料

総務省|プラットフォームサービスに関する研究会|プラットフォームサービスに関する研究会 https://www.soumu.go.jp/main_content/000668595.pdf https://www.soumu.go.jp/main_content/000635164.pdf

分かったこと

(私の想像とは違って)、米国では少なくとも現時点ではプラットフォーマーの自主規制に頼っている面が大きいようだった。

一方で、(想像通りに)英国・フランス・ドイツには現時点で"有害な情報"に対する何かしらかの規制があり、これらの国では政府によるインターネットへの統制は強まっているようだった。

興味深かったのは、誰が"有害な情報"だと判定するのか、国によって対応が分かれていた点だ。以下のような違いがある。

  • 政府が設置する規制機関(イギリス)
  • 自主規制機関(ドイツ)
  • 裁判官(フランス)

自主規制機関を活用したドイツの場合、以下のような問題点が指摘されている。

①削除するのかどうかの判断が SNS 事業者にとって困難である、②削除しないことのリスクがプラットフォーム事業者にとって高い、といった理由により、プラットフォーム事業者による過剰な削除が起きる

ドイツがそうなのかは分からないが、業界から過剰な自主規制を引き出すことで統制を強めるといったシナリオもありえると思った。

インターネットを遮断する国家

中国政府によるグレートファイアーウォールは有名だが、それ以外にどんな事例があるのかインターネットの遮断について簡単に調べてみた。

今回調べてみて驚いたが、国家が自国のインターネットを遮断する事件というのは、数多く起きていた。 ニュース記事へのリンクだけ貼っておく。

実例を読んでみて気づいたことだが政府に対する不満が高まっている時に「一時的にインターネットを遮断する」といった手段を取る政府も居る。

ロシア当局がTwitterやFacebookへのアクセスを制限する - GIGAZINE

ロシア当局、BBCなどへのネット接続を遮断 「虚偽情報を拡散」(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

ロシアによる「インターネット鎖国」の実験完了は、次なる統制に向けた新たな一歩になる | WIRED.jp

イラクがTwitterやFacebookを遮断、その直後イラク全土のネットワークの約75%がダウン - GIGAZINE

インターネットがほぼ完全に遮断されたイランでは何が起こっているのか? - GIGAZINE

ミャンマーで続くインターネットの遮断が、人々の抵抗を加速させる | WIRED.jp

インターネット、最悪のシナリオが現実に —— 国全体がオフライン | Business Insider Japan

まとめ

長々と書いたが、「分断された・より中央集権的なインターネット」という将来像には一定のリアリティがあると思った。なぜならもう様々な形でインターネットへの規制が増えていっているからだ。

また、今後の動向については、各国政府の他にAlphabet・Meta・twitterなどの大手プラットフォーマーの対応が鍵を握っていると感じた。

ソフトな手段を取る国々にとっては規制を実施するために協力が不可欠だし、ハードな手段を取る国々にとっては遮断すべき筆頭になるからだ。

第二次世界大戦の際に、航空機産業が国家と完全に無関係で居られなかったように、大手プラットフォーマーも国家とは無関係で居られない時代が来るのではないだろうか。おそらくインターネット上でGAFAが圧倒的な存在感を示す時代がしばらく続くのではないだろうか。

「出前館」の配送網を出前以外に使う戦略が興味深い件

サマリー

  • ZHDは、出前館の物流網をフードデリバリーだけでなくECの配送などにも使おうとしている。
  • そこには、「ECでより迅速な配送を実現することでUXを向上させる」という目的の他に、「 出前のピークタイム以外の時間帯で配送を増やすことで採算性を改善する 」という経済的な狙いもあるのではないか、と想像している。

出前館」物流で商品がすぐ届けばECの利用者は嬉しい

出前館』の配送網を出前以外に使う というアイデアを私が最初に目にしたのはこのインタビュー記事でだった。

ヤフーとLINE、統合後の経営会議は「毎週7時間」に: 日本経済新聞

このインタビューでは、出前館の小回りがきく物流網を活かしてコマース事業の配送の即配を実現するといった構想が語られていた。

ECにおいて「商品がすぐ届く」事は大きな価値だから、出前館の物流網を活かした即配というアイデアは非常に納得感があった。

ZHDの決算発表ではECにおけるユーザー体験を測る指標として「出荷遅延率や受注から出荷までの速さ」を挙げている*1事からも、配送の速さを重要視していることは間違いないだろう。

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Zホールディングス株式会社 決算説明会 2021年度 第1四半期 より

ただ、最近気づいたんだけど、ZHDが「出前館」物流を進める理由は、ECの体験向上だけではないのかも知れない。

出前館」の大幅な赤字

出前館のFY2022年1Q決算を見てみると、約100億円の売上に対して、約190億円のコストが発生し、約90億円の大幅な赤字になっている。*2

コストの内訳は以下のようになっていて、仮に広告宣伝費が0になったとしてもまだ赤字である。

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Demaecan 2022年8月期 第1四半期 決算説明会資料

つまり、出前館が黒字化するには配送コストの圧縮が必要 と言える。

現在、出前館の物流は「時給制のアルバイト」よりも「歩合制の業務委託」が中心になっているので、 歩合制の配送コストの圧縮 が黒字化のキーになる。

"ブースト"が出前館のコストを圧迫しているのかも?

ここで、出前館の歩合制報酬の体系を見てみよう。

公式サイトには、このように書いてある。

  • 1配達あたり550円以上(税込)の配達報酬
  • 昼と夜のお食事時や休日には、ブーストと呼ばれる大幅報酬UPが頻繁にあり、報酬が3倍になることも!」

ここからは想像になるが、配達のかなりの割合が、ブーストが適用された報酬になっていて、そこがコストを圧迫しているのでは ないだろうか。

出前は普通、食事時に行うし、配達員も「注文を待つだけの時間」はなるべく作りたくないだろうから出前が集中する時間に稼働したいだろうからだ。(ブースト報酬もあるし)

ブーストが掛からない時間帯の配送を増やすことで黒字化を目指している?

仮に、現状で配送のかなりの割合がブーストが効いた報酬だったとすると、そのインパクトは大きい。

1件あたりの配送コストが3倍になるか、ならないかの違いだから、採算性に大きな違いがある。

ブーストが効かない時間帯の配送が増えれば、事業全体の採算性がよくなっていくはずである。

出前館の決算説明資料にこんな図が出てくる。

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Demaecan 2022年8月期 第1四半期 決算説明会資料

顧客体験の観点からランチ・ディナーの時間帯以外の配送もカバーしていく事が語られているが、ランチ・ディナーの時間帯以外の方が採算が良いので、その時間帯の取引を増やしたいという意図もあるのではないだろうか。

だとすると、出前館が出前をする経済的な意義って...?

以上のことから、ZHDが出前館を出前以外の物流に使おうとしている理由は、 ランチ・ディナーのピークタイム以外の配送をした方が採算性が良いから なのではないかと考えた。

いや、でも、だとしたら、ゆくゆくはランチ・ディナーの配送を辞めてコマースの配送に特化したらより利益が上がるのでは...? 🤔

たぶん、「出前」をきっかけにして「出前館」というブランドを知ってもらったり、アプリを使い始めてもらったりして、そこから日用品などの配送にも移行してもらいたいという戦略があるのだろう。(集客手段としての出前)

ちょっと書くのに疲れたので、この辺りで終わりにするが、出前館をコマースの物流に使う構想は実際にサービスが始まる段階まで来ているので、今後どうなるのか非常に興味を持っている。

www.bloomberg.co.jp

「PCITから学ぶ子育て」を読んだ

「PCITから学ぶ子育て」という本が良かったので書き残しておく。

www.amazon.co.jp

サマリー

これは一言でいうと幼児の「しつけ」についての本だ。 そして「しつけ」の前段階として親子が「仲良くなる」事を推奨しており、そのための具体的なメソッドを紹介してくれる。そのメソッドが参考になった。

「しつけ」の必要性

1歳5ヶ月になる息子がいる。 私は子供が生まれる前「しつけ」という言葉に良い印象を持ってなかった。「しつけ」という言葉には「理屈を理解して納得をしていない相手に"規範"とか"常識"とかに基づいて、何かの行動を強制させる」というニュアンスを感じる。そういう事をされたら苦痛だろうから良い印象を持っていなかったのだ。

しかし、子供が生まれてみてそういう考え方は変わった。幼児は「走行している車に近づいたら危ない」だとか「便器にたまっている水で水遊びをすると汚い」だとか、大人なら当たり前に知っている事を知らないので、大人が教えてあげないといけない。そして、まだ「わんわん」や「ばいばい」「ダメ」程度の言葉しか持たない子どもに、理由を説明し、理解して貰った上で行動を変えてもらう事はできない。

なぜ便器の水で遊んだらダメなのか? ダメったらダメなのである。とりあえず子どもと言葉によるコミュニケーションがもっと取れるようになるまでそういう「しつけ」は必要だと考えるようになった。

PCITの何が役立ったか

じゃあ具体的にしつけをどうやったら良いのかについて、この本は大まかに以下のようなステップを推奨している。

  1. まず親子が仲良くなる
  2. その後、しつけを行う

1.のステップで信頼関係を築く事がしつけを行うために重要ということらしい。

では親子が仲良くなるための具体的なメソッドがどういう物か? 一言でいうと「子どもが主体となって遊び、親がそれを承認しつづける形で遊ぶ時間を設ける」といった感じだ。

詳しくは書籍を読んで欲しいが、1)親から子どもに対して遊び方を提案せず、子どもがやりたいようにやらせる。2) そして親は子どもの遊び方を真似たり、しゃべった事をオウム返しにしたり、子どもが取っている行動を実況中継してあげたりする事で、子どもに対して「あなたに興味をもって注目してその行動を承認していますよ」という事を示す。といった遊び方だ。

そういえば、子どもとの遊びに慣れている人は、子どもの行動を真似るような遊び方をよくしていたが、こうしてメソッドとして説明されるまで気づかなかった。

実際に子どもとの遊びに上記のような要素を取り入れてみたところ、なんだか以前よりも集中して、より楽しんで、私と遊んでくれるようになった気がする。だからこの本は自分にとって良いヒントになった。

息子はまだ言葉が分からないので本格的なしつけをする機会はないが、そういう段階になったらまたこの本を読み直してみたいと思う。

行動分析学コーチングとの関連

余談ではあるが、このPCITというメソッドには2つの源流があるのでは無いかと感じた。

1つはスキナー箱の実験などで有名な行動分析学だ。PCITが行動分析学を源流としていることはこの本にもはっきりと書かれている。PCITが興味深く感じた人は、行動分析学についても調べてみると面白いかも知れない。

行動分析学入門 ―ヒトの行動の思いがけない理由 (集英社新書) | 杉山 尚子 |本 | 通販 | Amazon

もう1つの源流はコーチングにおける「アクノリッジメント」の考え方だ、こちらは何の本で知ったのか忘れてしまったがし、PCITの本にもアクノリッジメントという用語は出てこなかったと思うが何か近い物を感じた。もしPCITとコーチングの関連について知っている人がいたら教えて欲しい。

学習と実践のサイクルを回していきたい

自分にとって学ぶことは喜びである。 特に「知識を知る→実際に試してみて自分のものになる→さらに新しい知識を知る」というサイクルが小さく早く回せるタイプの学習が好きだ。

もしかすると、子育ては自分にとってこのような学習サイクルを回しやすい領域かも知れない。楽しんで子育てと学習を行っていきたい。

楽天グループはどうして楽天モバイルに大規模な投資をするのか気になっている

楽天の決算発表を読んだ感想を書きますが、素人ですので誤りが含まれているかも知れません。何かおかしな記述を見つけたらtwitterなどでご連絡ください。

いろんな会社の戦略だとかその結果だとかに興味があるので、いくつかの会社の決算発表をチェックするようにしている。

そんな中で楽天グループの決算について、というか楽天グループの戦略について疑問点をちょっと書き残しておく。

疑問点を一言でいうと「どんなメリットに期待して楽天モバイルにここまで大きく投資しているのか」というものだ。

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「2021年度第3四半期 ビデオプレゼンテーション資料」より

2021年度決算短信・説明会資料|楽天グループ株式会社

楽天グループの収益構造をざっくり言えば、「ECと金融で収益を上げているが、それ以上に楽天モバイルへの投資を行っているので全体としては赤字」という事になる。

セグメント別業績|楽天グループ株式会社

最新の四半期では、セグメント別営業利益が以下のようになっている。

  • インターネットサービス(主にEC) +245億
  • フィンテック(金融) +211億
  • モバイル -1,005億

既存事業(EC, 金融)で収益を上げた上で新規事業(モバイル)に投資を行うのは理にかなっていると思うが、いくらなんでも規模が大きすぎる。

私自身、楽天グループのサービスをそれなりに熱心に使っているが、最近はポイント還元などのインセンティブ縮小が目につく。

もちろん内部事情は知らないのであくまで推測だが、こういったインセンティブの縮小も楽天モバイルが大きな赤字を出すなかでグループ全体の収益性を確保するための一手だったりしないだろうか。

楽天がポイント付与を改悪、税抜金額に 付与ポイントは1割減少 - ITmedia ビジネスオンライン

楽天証券、投資信託にかかわるポイント進呈ルール一部変更 2022年4月以降は「積み立て特典」に(BCN) - Yahoo!ニュース

当然、これだけの投資を行う価値があると見なしているから投資しているんだと思うが、それが何なのか分からない。

仮説としては以下のようなシナリオが浮かんでいるが、既存事業の黒字を大幅に上回る収益性が私には想像がつかない。

  1. 楽天モバイルの収益性がこれから劇的によくなる。(事業単体で収益)
  2. 楽天モバイル楽天グループに大きなシナジーを生み出す。(楽天経済圏で収益)
  3. 基地局などモバイルネットワークについてのソリューションの外販で収益を上げる。(既存の楽天経済圏を超える場所で収益)

特に、2.の一種として「楽天モバイルの利用者が楽天経済圏に流入する事を期待している」という説をよく耳にするが、楽天モバイルの利用者数や楽天市場の利用者数を比較して見てみるとどうもそうとも思えない...

実は、楽天モバイルのコストは基地局への初期投資が中心で整備が一通り終わったら一気に黒字化が進むのか? (つまり1.)などとも考えたけどちょっと調べる気力まではわいていない。

3.は業界についての知識が全然なくて想像がつかない。

そんな訳でとっても気になっている。

Primitive TechnologyというYoutubeチャンネルが面白い

好きなYoutuberを紹介する。

https://www.youtube.com/channel/UCAL3JXZSzSm8AlZyD3nQdBA

このPrimitive Technologyというチャンネルがとてもおもしろい。 特に森の中にあるものだけで鉄を作る回なんて最高に面白い。

www.youtube.com

この動画シリーズは、オーストラリアの森の中に投稿者が1人でキャンプしながら、土器だったり石器だったり家だったり畑だったりを自然にある素材だけで作っていくといった内容のものだ。

単に森の中に入っていって手探りで物を作るのではない。あらかじめどういう手順でどんな道具が作り出せるのか投稿者が知識を習得してきた上でその実践の様子を見せてくれるのだ。つまりサバイバルのための、あるいは古代の生活のための技術をデモしてくれるわけだ。

現代の技術は高度に階層化されている。スマートフォンアプリはプログラムによって構成されているが、そのプログラムはOSやハードウェアといったさらにローレイヤーな技術に立脚している。そして上の階層は下の階層の技術的詳細をあまり意識する必要がないように隠蔽されている。

そうしたブラックボックスな部分が多い現代の技術と違って、Primitive Technologyは視聴者の目に見える範囲ですべての技術が展開される。そういうつまびらかな感じがこの動画シリーズの面白いところだと思う。

BASE BREADを1ヶ月ほど食べてみた感想

BASE BREADとは、BASE FOOD社が販売しているパンのことで、いい感じの栄養バランスでありながら手軽に食事を済ませられるといったコンセプトの商品だ。

完全栄養の主食 BASE FOOD

このパンを1ヶ月くらい食べてみたので感想を書いておく。

結論としては「手軽に栄養バランスが取れた食事をしたい人は試してみる価値あり」だと思う。

正直に言って、すごく美味しいパンかというとそうでも無い。むしろ食べ続けていると味に飽きてくる。ただ、個人的にそれを上回るメリットを感じてる。1)食事メニューが固定されるので食事に迷わなくて住む点 2) 調理済みなので時短になる点、3)それでいて健康に良さそうな点が気に入っている。体感としては体調も良くなった。だから気になる人は試してみるのをおすすめしたい。

以下でもう少し詳しい感想を書く。

BASE BREADとはどんな物なのか

基本情報

まず、BASE BREADは見た目で言えば「袋に入ったパン」であり、それ以上でも以下でも無い。これを1食に付き2袋食べるといい感じに栄養が取れるという商品である。

私の感想を正直に言うと「かろうじて不味くはないパン」といった感じ。

  • 気に入ってる点 ... 普通のパンが"白米"だとしたら、BASE BREADは"玄米"って感じの香ばしい風味がある。歯ごたえが強めな点も個人的には好き。チアシードが入っててプチプチした食感があるのも楽しい。

  • 気に入ってない点 ... 普通のパンと比べてちょっとパサついている。あと、同じものを長期間に渡って食べるので飽きる

プレーン・チョコ・シナモン・メープル・カレーなどの味がある。当初は「プレーンとチョコが好きで、シナモン・メープルはイマイチかな...」などと考えていたが、好きな味のパンを連続して食べていると飽きてくるので結局どの味も「かろうじて不味くはない」といった感想にに収斂した。

食べ方

最低限、袋から出してかじればそのまま食べられる。

レンジで30秒ほどチンすると温かく柔らかくなって食べやすいし、オーブンで焼き目を付けると香ばしさが引き立ってかなり良い。

プレーン味は単体で食べるには味気ないがチーズやハムを挟んで食べるととかなり美味しく頂ける。

ただし先ほど書いたように飽きは来る。

入手方法

Amazonや公式サイトでまとめ買いする事が出来る。あとファミリーマートで1個売りしているのを見かけたので小売店でも買える場所があるらしい。

値段

セット売りによる割引や、継続購入に対する割引などがある。自分の場合は1袋あたり170円〜200円くらいの値段で購入している(味によって違う)。つまり1食400円弱だ。

また、まとめ買いした場合1回の注文に付き500円の送料がかかる。

パン2袋にしては割高に感じるかも知れないがコンビニでちょこちょこ買ったりするよりはずっと安いということで自分的には満足している。

どんな風に食べて、結果としてどうなったのか

自分の場合は朝と昼にBASE BREADを2袋づつ食べている。冷蔵庫にチーズがあれば挟んだり、スープと一緒に食べたりする事もある。夜は普通に食べている。この食生活を1ヶ月ほど続けている。

効果

ここ1ヶ月くらいずっと体調が良い。疲労やダルさを感じる事が減った。もともと1食に付き2〜3人前の食事を食べる生活をしていたので、食べ過ぎで体調が悪い状態が続いていてそれが解消されたのかも知れない。

自分の体調についての経験則的には、BASE BREADを食べなくても栄養バランスが取れた食事を少なめに食べ続けていたら同じように体調が良くなっていた気がするが、 健康的な食事を用意する手間なく用意できる という点がBASE BREADの気に入っている点だ。

結論

そんな訳で、食事を用意する手間が省ける、結果として食べる量をコントロールしたり不健康な食事にならないように気を使うコストが下がって健康的な食生活が送れる点で良い商品だと思った。ただし味は飽きてくる。

食べてみて味や値段が気に入らなかった場合は単に中断すればいいだけなのでこれは試してみる価値ありだと思います。

2022年は準備にこだわる年にしたい

こんな事を書くのは恥ずかしいのだけど、自分は仕事において作業のはかどり方に非常にムラがある方だ。

爆速で仕事が進む時は進むが、そうでない時は全然進まない。手を動かす作業に集中できない事が良くある。

働き始めて以来、色々な「仕事術」だとか「ライフハック」だとかを試して来たけど、ついに自身の作業スピードを平準化できないままここまで来てしまった。

どんなメソッドも何かしらかの行動は必要なものだがその「メソッドを実行するための気力」がわいてこない事があるのだ。

今までは(良くないけど)「効率が落ちてしまった日はちょっと長めに働いてカバー」という手が使えたが、ここ1年の間に家庭環境も変化してそういうこともできなくなってしまった。

そういう必要性に駆られて色々ためしているうちに、そんな不安定な自分のモチベーションを盛り上げる方法が少し見えてきた。

1つは、他者に壁打ちさせてもらうことだ。 最近は、このサービスを利用してプロのコーチにコーチングをしてもらっている。人と話していることで自分の中からアイデアがわいてきてそれが行動のための気力を引き出してくれる。

mento(メント)| パーソナル・コーチングサービス

2つめは、準備をしっかりすることだ。 前述の通りプライベートも忙しくなってきたので家事も効率的にすすめる必要が出てきたのだけど、「前日のうちによく朝の家事の準備をしておく」という行動をしたらすごくモチベ高く家事に取り組める事に気づいた。

準備によって効率が上がることの効果より、モチベが上がってサクサク動ける効果が自分にとっては重要だ。

だいぶ前にこんな本を読んだ。

のうだま―やる気の秘密 | トメ, 上大岡, 裕二, 池谷 |本 | 通販 | Amazon

この本の中に、モチベーションがあるから行動を起こせるのではなくて、些細でも良いからなにか行動を起こすことでモチベーションがわいてくるのだ。といった意味の事が書いてあったが、準備をすることにはそんな効果があるのかも知れない。

そんなわけで2022年は準備にこだわることで手を動かす作業のモチベを高く保ち続けて快適に仕事を進められるようにしたい。

どんな大風呂敷の計画も作業がスムーズに進まなければ成功しないので、こういう初歩的なことをあえて今年の目標にしたいと思う。