楽天グループはどうして楽天モバイルに大規模な投資をするのか気になっている
※楽天の決算発表を読んだ感想を書きますが、素人ですので誤りが含まれているかも知れません。何かおかしな記述を見つけたらtwitterなどでご連絡ください。
いろんな会社の戦略だとかその結果だとかに興味があるので、いくつかの会社の決算発表をチェックするようにしている。
そんな中で楽天グループの決算について、というか楽天グループの戦略について疑問点をちょっと書き残しておく。
疑問点を一言でいうと「どんなメリットに期待して楽天モバイルにここまで大きく投資しているのか」というものだ。
楽天グループの収益構造をざっくり言えば、「ECと金融で収益を上げているが、それ以上に楽天モバイルへの投資を行っているので全体としては赤字」という事になる。
最新の四半期では、セグメント別営業利益が以下のようになっている。
- インターネットサービス(主にEC) +245億
- フィンテック(金融) +211億
- モバイル -1,005億
既存事業(EC, 金融)で収益を上げた上で新規事業(モバイル)に投資を行うのは理にかなっていると思うが、いくらなんでも規模が大きすぎる。
私自身、楽天グループのサービスをそれなりに熱心に使っているが、最近はポイント還元などのインセンティブ縮小が目につく。
もちろん内部事情は知らないのであくまで推測だが、こういったインセンティブの縮小も楽天モバイルが大きな赤字を出すなかでグループ全体の収益性を確保するための一手だったりしないだろうか。
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当然、これだけの投資を行う価値があると見なしているから投資しているんだと思うが、それが何なのか分からない。
仮説としては以下のようなシナリオが浮かんでいるが、既存事業の黒字を大幅に上回る収益性が私には想像がつかない。
- 楽天モバイルの収益性がこれから劇的によくなる。(事業単体で収益)
- 楽天モバイルが楽天グループに大きなシナジーを生み出す。(楽天経済圏で収益)
- 基地局などモバイルネットワークについてのソリューションの外販で収益を上げる。(既存の楽天経済圏を超える場所で収益)
特に、2.の一種として「楽天モバイルの利用者が楽天経済圏に流入する事を期待している」という説をよく耳にするが、楽天モバイルの利用者数や楽天市場の利用者数を比較して見てみるとどうもそうとも思えない...
実は、楽天モバイルのコストは基地局への初期投資が中心で整備が一通り終わったら一気に黒字化が進むのか? (つまり1.)などとも考えたけどちょっと調べる気力まではわいていない。
3.は業界についての知識が全然なくて想像がつかない。
そんな訳でとっても気になっている。